Skype の導入で一気に広がった配信の可能性。


Skype の登場はまさにエポックでした。インターネットで通話ができるという点も、その通話がすべて無料だという点も衝撃的でしたが、何よりその音質の良さに驚かされました。2005年当時、筆者はインタヴューをメインにしたポッドキャスト番組を配信すべく準備を進めていたんですが、Skype の音の良さを目の当たりにして「コレなら行ける!」と大いに興奮した事を覚えています。

ただ、Skype 導入にあたっては「通話の録音法」という厄介な壁にぶつかりました。通常の方法では、自分と相手の声を同時に録音する事ができず、その問題の解決法を血まなこになって探っていたら、Skype を取り入れていた日本の番組が1つだけ見つかりました。すぐさまその番組の配信者に「どうやって録音なさってるかお教え願えませんか?」とメールしたところ、「Audio Hijack Pro」というアプリケーションを使っている事から、そのアプリで通話を録音するための「裏技的なセッティング」に至るまで、快く説明してくださいました。


「Audio Hijack Pro」は、自分の声と相手の声を別々のトラックに録音する事が可能でした。別トラックへの録音が実現すれば、編集時に両者の音量や音質を個別に調整する事ができます。それは願ったり叶ったり! というワケでさっそく「Audio Hijack Pro」を購入。あれから13年ほど経った今も、筆者はこれを愛用しています(その後このアプリは「AUDIO HIJACK」と改名し、現在も Rogue Amoeba から販売されています)。

当時は他に選択肢が見つからなかった事もあって、ずっと「Audio Hijack Pro」を使ってきましたが、別トラックへの録音が可能なアプリとしては、他に ecamm の「Call Recorder for Skype」等もなかなか評判が良いようです。いずれも Mac 用の有料アプリですが、もし Skype の導入をお考えのポッドキャスターがいらしたら、参考にしていただければ幸いです。